TNM-G分類プロジェクト
本プロジェクトは、TNM分類に癌の分子生物学的特性に基づいた予後予測因子G(gene)-factorを加えることにより、TNM-G分類として応用可能かを検討するものであり、2005年にGプロジェクト委員会を設置し、本学会よりTNM-G分類の提唱をめざししてきました。大腸がん、胃がんにおいて、各々220症例での候補G-factor, 8因子の免疫染色の検討を進め、2011年に最終データ解析を行いました。
その結果、大腸がんではVEGF-C/Reg IVが、胃がんではp53/MMP-7が、特にステージIIにおいて両因子の発現が予後に影響することが判明し、従来のTNM分類を補足する予後因子としてのTNM-G分類の応用の可能性が示唆されました。
本成果は論文投稿にて公表を行うこととし、またGプロジェクト委員会は当初の目標が達成されたものと考え、2011年より研究推進委員会と改組した上で、本研究成果を踏まえ、今後の研究を行っていくこととなっています。
これまでのプロジェクトの成果について、大腸がんにおける分析結果がOncology Reportsに、胃がんにおける分析結果がGastric Cancerに掲載されました。
いずれもOpen Accessとなっておりますので、ぜひご覧ください。